ウイルス安全性 2.0 - 次世代シーケンシング(NGS)の実力

公開日 :
木曜日, 7月 30, 2026
タグ :
バイオファーマニュースレター

著者:Snehit Satish Mhatre, Senior Scientific Director, Eurofins Biopharma Product Testing Denmark

「バイオファーマニュースレター2026年Spring号」より、ユーロフィン分析科学研究所に関連する記事を翻訳してご紹介しています。

従来のウイルス安全性試験は、長年にわたりin vivoおよびin vitroの外来性感染因子に対する試験に依存してきました。これらの方法は基盤となる重要なものである一方、検出範囲の狭さや試験期間の長さという限界があります。バイオ医薬品の複雑さが増す中、業界は次世代シーケンシング(NGS)の変革的な力により、新たなウイルス安全性へと移行しつつあります。

 

課題:リスクと不確実性

お客様にとって、従来の試験法の限界は重大なリスクとなります。患者様は、特定のプライマー不足や限定的な宿主細胞の感受性域により、従来の測定法では検出できない、新規または潜在的な汚染物質である未知のウイルス等が潜在的なリスクとなる可能性があります。お客様の立場からは、これらのギャップが規制上の不確実性や、業務上のボトルネック(遅延)へとつながります。製造サイクルの最終段階で汚染事象が発生した場合、壊滅的な工場の停止、サプライチェーンの破綻、そして患者様の安全性を脅かす致命的な危機につながります。さらに、従来の細胞を用いた測定法は28日間を要するため、特にスピードが求められる先進治療医薬品(ATMPs)の分野において、患者様へタイムリーに届けられないという課題があります。

 

解決策:お客様のニーズに合うNGS戦略

サービスプロバイダーとして、NGSを「お客様のニーズに合う」ものにするということは、単なるデータ生成を超えて、意思決定に直結するインテリジェンスを提供することへと進化させることを意味します。メタゲノムNGS(mNGS)を活用することで、Eurofins BPTは既知および未知の配列を同時に特定できる包括的な診断ツールを提供します。お客様の課題を解決するため、当社のアプローチは以下に焦点を当てています。

  • 試験期間の短縮:試験サイクルを数週間から数日へと短縮し、より迅速なバッチリリース(出荷判定)を可能にします。
  • バイオインフォマティクスによる明確化:複雑なゲノムデータを簡素化されたリスクベースの報告書に変換し、規制当局への申請負担を軽減します。
  • 偽陽性の低減:環境由来のノイズと真の生物学的脅威を識別するための、堅牢なバイオインフォマティクス・パイプラインを実装します。

 

NGSは単なる技術的なアップグレードではありません。それは、より高い水準の医療・ケアへのコミットメントです。NGSを統合することで、Eurofins BPTはプロアクティブなセーフティネットをお客様に提供し、基礎研究から臨床へ至るプロセスを、より迅速で、より透明性が高く、妥協のない安全性を備えたものにします。

 

原文は、Viral safety 2.0 - the power of next-generation sequencingをご覧ください。

 

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