著者:Bahareh Khalili, PhD, Manager, Solid State Research & Development, Eurofins CDMO Alphora Inc.
「バイオファーマニュースレター2023年6月号」より、ユーロフィン分析科学研究所に関連する記事を翻訳してご紹介しています。
多形は、医薬品開発において大きな課題となりえます。開発後期におけるより安定で溶解性に劣る多形相の発見の遅れは、患者と製造コストに重大な影響を及ぼす可能性があります。
残念なことに、現在のところ、医薬品有効成分(API:Active Pharmaceutical Ingredient)の多形の特性を予測する信頼できる方法はありません。
多形の数、それらの固体構造、および特性の計算予測に関する研究は、数多く行われていますが、これらの予測を信頼するにはほど遠い状況です。目下のところ、実証的実験が、APIの多形を発見し理解するための最良のツールです。
多形のスクリーニング試験を設計する際には、さまざまなパラメータを考慮する必要があります。
異なる溶媒/溶媒混合物と種々の結晶化技術及び様々なAPI濃度を組み合わせることで、異なる多形が形成される可能性があります。
予測はまだ不可能ですので、試験数が多くなるほど、新しい固体形態を発見できる可能性が高くなります。APIの多形特性を調べる際に、ハイスループットスクリーニング(HTS:High-throughput Screening)が有益なのはそのためです。
Eurofins CDMO Alphora (カナダ) の固体に関する専門家チームは、ハイスループットスクリーニングを利用して、新しい固体形態を発見できる可能性を最大限に高めています。Eurofins CDMO AlphoraのHTSプラットフォームでは、最小限の原材料で、何百の結晶化試験を並行して実施することが出来ます。
Eurofins CDMO Alphoraは、様々な溶媒/溶媒混合物と結晶化技術を同時に模索します。最終固体のハイスループット特性評価により、新しい結晶形を同定することが可能になり、それは次に完全な物理化学的な特性評価のために、スケールアップして調製されます。
同様のアプローチが、新しい塩類や共結晶の発見にも適用され、通常、溶解性や安定性など、APIの物理化学的性質を改善するためにスクリーニングされます。
このワークフローにより、結晶化のために異なる技術を用いて一般的な溶媒を調べることができ、多形特性の複雑さを的確に把握することができます。
その結果に応じて、さらに多くのスクリーニングを設計、物理化学的特性、溶解性、安定性に基づいて、最適な固体形態を選択することができます。
開発の初期に、これらの固体形態のスクリーニングを行い、適切な固体形態を選択することは、医薬品開発の成功とその後の段階で多形に関連した予期せぬ問題を回避するために不可欠です。
さらに詳しい情報は、こちらをご覧ください。
原文は、High-throughput screening for discovery of novel solid formsをご覧ください。
関連サービス