著者:Ritika Uppal Mukherjee, PhD, Section Head, DMPK; Bhavesh Patel, PhD, Head of Department, DMPK
「バイオファーマニュースレター2021年10月号」より、ユーロフィン分析科学研究所に関連する記事を翻訳してご紹介しています。
アムホテリシンBは、依然として生命を脅かす真菌感染の標準治療です。しかし、その使用は、その重度の急性および慢性毒性のため制限があります。アムホテリシンBはステロールを含有する膜に細孔を形成し、カリウムなどの一価イオンや他の細胞成分の漏出をもたらします。これが、抗真菌活性と毒性の主要な作用機序です。
この安全性プロファイルを改善するために、アムホテリシンBがリン脂質層内に埋まっているリポソーム製剤が開発されました。これらの製剤は、アムホテリシンBの緩やかな放出を達成し、効力を維持しながら毒性が軽減されています。COVID-19のパンデミック時には、アムホテリシンBのリポソーム製剤は、ムコール症患者における単一の治療ラインでした。
大きな需要があるため、ジェネリック企業が同様の製品に投資しています。そのような製品の生物学的同等性を証明するために、実施する必要がある試験(ジェネリック医薬品局ガイダンスの草案に基づく)の1つにin vitroカリウム放出試験があります。
Eurofins Advinus(インド)では、Bio-IND申請をサポートするためのin vitro カリウム放出試験が受託可能
対照製剤(RLD[参照リスト薬])ならびに試験製剤とインキュベーションした赤血球(RBC)から放出されるカリウムを比較するための試験を確立しました。
カリウム濃度の測定には、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)を用いています。
ヒトおよび前臨床試験で用いた動物種のRBCでのin vitroカリウム放出試験と生物学的分析法とをバリデートしました。
in vitro 試験は、アムホテリシンBジェネリック製剤の展示バッチ(exhibit batch)のスクリーニングまたはバッチリリース時に用いることができます。開発された試験は、96ウェルプレートで行うことができるハイスループット試験であり、カリウム分析の従来法を感度の高いICP-MSに置き換えています。
カリウムの50%放出を生じさせる製剤濃度をK50とし、相対毒性の基準としています。このin vitro試験は、試験製剤のイノベーター製品に対する類似性を証明するために必要なin vivo試験の代替となります。
原文(英語)は、In Vitro potassium release assay for liposomal formulations of Amphotericin B – a requirement for Bio-IND applicationsをご覧ください。